『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』映画(ドキュメンタリー)

英国のナショナル・ギャラリーのドキュメンタリー映画のご紹介です。
『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』2015年1月17日~、Bunkamuraルシネマ他順次全国ロードショー。上映時間173分。
世界屈指の美術館である英国のナショナル・ギャラリーを3カ月に渡り撮影したドキュメンタリーで、所蔵する名画、専門家によるギャラリートーク、世界トップレベルの修復師達の職人技などが収められています。ラストシーンでは、ティッツアーノの絵画と英国ロイヤル・バレエ団との幻想的なコラボレーション。
いつかは撮影したいと30年間切望し続けた監督のフレデリック・ワイズマン氏は84歳。第71回ヴェネチア国際映画祭栄誉金獅子賞受賞。


 ナショナル・ギャラリー 英国の至宝
公式サイト
大規模ではないながら世界有数の美術館として一目を置かれるナショナル・ギャラリーの単なる収蔵作品の紹介に留まらず、その舞台裏にカメラがはいりこみ、その真の姿に肉薄したドキュメンタリーです。
ナショナル・ギャラリーは、階級や貧富の差なくすべての市民が来館できるようにという基本的な考え方のもとで、立地はアクセスの良いロンドンの中心地にあって、常設展は基本的に無料で、基本的にというのは募金箱があるので寄付できる人はどうぞということで、一方で収蔵品の質の高さは充実していて、また、それを支えるスタッフのレベルも高く、これはこの美術館の持っている文化風土の質の高さなのかもしれません。豊かな収蔵品は西洋美術の変遷を総覧でき得るものですが、美術の変遷は単なる美術の歴史ではなく、時代に影響され育まれた人間の文化史でもあり、美術は知識として習うものというより体感するものというのが良さそうで、3時間に及ぶこのドキュメンタリーは見る人それぞれに様々な示唆を与えてくれそうです。

映画の公開は、東京では2015年1月17日からスタートですが、順次全国公開なので、地方での公開は数か月のずれが生じます。
劇場情報⇒http://www.cetera.co.jp/treasure/theater.html

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