和紙_雲肌麻紙_岩野平三郎製紙所

私などの様に美術画材の世界に関わっていて画用の和紙としてまず頭に浮かぶのは、雲肌麻紙で知られる岩野平三郎製紙所です。越前和紙の伝統技術を継承する手漉き和紙工房です。
平山郁夫画伯の薬師寺玄奘三蔵院の大唐西域壁画、東山魁夷画伯の奈良唐招提寺御影堂の障壁画群などの画紙はここで漉かれました。
一般の方はそういうところがあるのかと思われるかも知れませんが、実はかなり多くの方がその漉き場の映像をご覧になったことがあるはずなのです。

ユニクロ CM 「ヒートテック 紙漉き職人篇〈2011年〉


この映像は実に良く撮れていて、この漉き場の空気を彷彿とさせます。
薄明るい光の中のように見えるのは、漉き場の仕事が窓から差し込む自然光のみので行われているためです。

私がお邪魔して色々とお話を伺ったのはもう十数年前で、様々な紙が漉かれていて、当時も若い方が多かった様な印象がありますが、和紙文化が若い世代に受け継がれて行く様はなんとも頼もしい。


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