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19世紀英国_キャメロンの写真

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キャメロン展が始まりました。    ジュリア・マーガレット・キャメロン展 From Life―写真に生命を吹き込んだ女性 英国のヴィクトリア・アンド・アルバート博物館収蔵作品の今回の展覧は、世界6か国を巡る国際巡回展で、日本では初めての展覧です。 会場:三菱一号館美術館:東京都千代田区丸の内2-6-2 日程:2016年7月2日~9月19日 公式サイト: http://mimt.jp/cameron/ キャメロンは写真館などの営業写真家ではなく、48歳にして写真機を手にした英国の女性で、その被写体は人物であれば、家族であったり、知人であったり、あるいは当時親交のあった著名人で、1863年~1875年頃にかけて撮影しています。日本では、幕末から明治にかけての時代です。 当時使用された印画方式はコロジオン(湿板)で、ガラス板上に感光膜を作り、それが湿っているうちに撮影をします。幕末に日本へ輸入されたものもこのタイプです。 必要な露光時間は明るい場所であれば5~15秒であったようなので、撮られる側は少しの辛抱ということになりますが、屋内でその明るい状態を作るとなると、これは相当にまぶしいし、何枚も続けてとなると、これは大変だったかも知れません。 写真術が発明され発展してゆく当時は、すでに地位の確立していた「絵画」芸術に表現の拠り所を求めつつ、一方で写真ならではの表現を模索しつつ、という時代ですが、キャメロンの写真は、当時の営業写真家とは趣が異なるスタイルです。